長期優良住宅とは 「つくっては壊す」から「長持ちさせて生かす」ストックの時代へ

これまでのように「つくっては壊す」から「長持ちさせて生かし」「世代を超えて住み継いでゆく」時代にあわせ、より豊かで優しい暮らしへの転換を図ることを目的に平成21年に施行された長期優良住宅普及促進法に基づくもので、住宅の基本性能である(1)耐震性能 (2)省エネ対策 (3)劣化対策 (4)居住環境 (5)維持管理・更新の容易性 (6)計画的な維持管理 (7)住戸面積 でいずれも一定以上の性能を有する住宅です。はりま風土木の家プロジェクトでは、設計内容と施工時に第三者による確認のため所定の手続きに従った性能評価を共通ルールにとりいれています。

長期優良住宅のご紹介(住宅金融支援旗鼓)

  これまでの住宅(寿命・住宅資産割合・中古住宅流通の現状)
  長期優良住宅と一般建築の総合比較

 

長期優良住宅の認定基準概要

長期優良住宅で求められる認定基準には、(1)性能評価項目(構造躯体等の劣化対策・耐震性・維持管理と更新の容易性・省エネルギー性)と(2)性能評価項目以外の項目(居住環境への考慮・規模の基準・維持保全計画の策定)の合計で7項目があります。

住宅性能表示制度と長期優良住宅の評価項目は範囲が異なりますが、長期優良住宅で評価対象となっていない火災時の安全・空気環境・温熱環境・音環境・高齢者への配慮・防犯対策も住まいにとっては非常に重要な項目ですので予算の許す範囲内で十分な対策を講じることが必要です。
 
  性能表示基準 表示項目(10) 長期優良住宅の基準(7)

1

 構造の安定(耐震性能)  耐震等級(倒壊/損傷防止) 等級:3~1
 耐風等級(倒壊/損傷防止) 等級:2~1
 耐積雪等級(倒壊/損傷防止) 等級:2~1
1 耐震等級2以上
地震に対し、建基法の
1.25 の強度を確保

2

 火災時の安全  火災警報装置設置等級 等級:4~1
 耐火等級(開口部) 等級:3~1
 耐火等級(開口部以外) 等級:4~1
X 対象外

3

 構造躯体の劣化の軽減  劣化対策等級(構造) 躯体等 等級:3~1 2 劣化対策等級3+α
+床下・小屋裏の点検口
+床下空間>300mm

4

 維持管理・更新
 への配慮(維持管理・更新
 の容易性)
 維持管理対策等級 等級:3~1 3 維持管理等級3

5

 温熱環境(省エネ性能)  省エネルギー対策等級 等級:4~1
 等級4 平成11年基準
 等級3 平成4年基準
 等級2 昭和55年基準
 等級1 その他
4 省エネルギー対策
等級4

6

 空気環境  ホルムアルデヒド発散等級 等級:4~1
 居室換気対策
 局所換気対策
X 対象外

7

 光・視環境  単純開口率(%)
 方位別開口比(%)
X 対象外

8

 音環境
 (評価選択事項)
 重量床衝撃音対策(上階・下階) 等級:5~1
 軽量床衝撃音対策(上階・下階) 等級:5~1
 透過損失(外部開口部)  等級:3~1
X 対象外

9

 高齢者等への配慮  高齢者配慮対策等級  等級:5~1 X 対象外

10

 防犯  開口部の侵入防止対策 X 対象外
X  居住環境への配慮  良好な景観の形成、居住環境の維持・向上 5 配慮
X  規模の基準  良好な居住水準を確保するための規模 6 床面積で合計75m2
40m2/階
X  維持保全の方法の基準  将来を見据えた定期的な点検・補修等
 に関する計画策定
7 少なくとも30年
以上の管理と
10年毎の定期点検