平成23年 年頭の言葉 Heisei Era

平成23年の年頭にあたって

足元は固まった、今年は跳躍の年だ 

昨年は「あせらず、なまけず、あきらめず」「地道に進化」の年で、市況は相変わらず厳しい年でしたが大きな変化が始まった年でもあります。一つは、景気の後退局面で強い危機感を共有する工務店さんからの依頼があって、社員諸君が現場で一緒に悩み、考え、ようやく今年から産声をあげたビルダーサポート活動です。もう一つは鳴り物入りの国策で登場した「住宅エコポイント」の窓口業務の開始です。

特に、ビルダーサポートの試みは素晴らしい、の一言です。10年ほど前に、こんなことが出来ればいいなとぼんやり思っていたことが現実となりつつある、というか期待を超えるレベルです。もちろん前代未聞でこれまで誰も出来なかったことへのチャレンジなので、これからも相当の紆余曲折や困難に遭遇するだろうが、諸君は今やその困難を乗り越えることのできる実力が十分備わり、足元は固まっています。今年は大いに前を向いて跳んで、走ってほしい。

いつも申し上げているように、大切なのは苦手なことをなくすことよりも、自分の強みで勝負しろ、ということです。当社の強みはなにか? お客様はなぜ当社から買ってくれているのか?当社と他社の違いは何か? 売れる言葉は何か? を考えてほしい。

昨今の格差社会での競争では、No.1でなければ生きてゆけない。当社の戦略は「地域ダントツNo.1」だ。そのためには差別化が最も大切だ。商品だけでは差別化はできない。どこから買っても商品は同じ。価格のほぼ同じだが、幅広い選択肢の提供=品揃えや施工力は強力な武器になっている。昨年一年でサイディング工事やサッシ+ガラスの窓工事、ガス工事、プレカット材など広範囲の商品と施工力を身につけることができた。「太陽光発電」では、ほぼ全てのメーカーの施工IDを取得できることになったので、近々自社施工が可能となる。工務課には、出来る限り早い時期に自社施工の実績をあげてほしい。「住宅エコポイント」や「瑕疵保険」などの窓口業務で、会社としてソフト面での工務店支援も出来るようになってきた。これからは、「フラット35」などの取次にも臆せずに挑戦してほしい。これも需要創造活動の一環だ。

地元の同業他社との競争では、ここ数年で差別化対策面では当社は他社を凌駕することができた。このソフト力は、他社はもはやついてこられないところまできているので、諸君は自信をもって日々の営業活動や新規開拓に取り組んで売上拡大の成果を大いに上げてもらいたい。長年にわたる景気低迷で、同業他社の戦力低下が明白で、当社が他社と比較して優位にある今こそはシェア拡大の絶好のチャンスだ。

一方、ジャパン建材やナイスなど広域系の商社や更にメーカー販社や大手ハウスメーカーとの競争もある。だが当社には、彼らには決して真似のできない「地元力」がある。逆を言えば、「地元力」を生かせるところで勝負をせよ、ということだ。その限りでは、広域系商社もハウスメーカーも当社にとってのパートナーである。遠慮せずに大いに当社にないものを求めて利用させてもらえばいい。

そして最終的に当社は何を目指すか? それは「商品込みの専門工事の総合下請業」だ。その究極の目的は、業種や会社・個人を問わず、とにかく元請能力のある人への営業支援や受注支援による現場づくり、つまりは需要と顧客の創造だ。これをBS=ビジネスサポートという。片や、最終消費者=生活者への付加価値サービスの提供、つまりCS=カスタマサービスもある。5年保証のIGSがその典型だが、これもBSと合わせて差別化の武器として引き続き大いに活用してほしい。

昨年の新築住宅市場は80万戸前後の見込みで、今後も同じくらいかやや低めの水準であろう。いわば低位安定で量的には多くは望めないため、住設業界では昨年は大変動の年だった。一昨年末のミカドの倒産に始まり、住生活グループの再編でサンウェーブ・INAX・トステムが統合して今年の4月からはリクシルとなる。パナソニック電工も親会社と統合再編されることになったので、これからは住生活・パナソニック・TDY連合の三つ巴の戦いだ。大切なことは、周りの変化に合わせて自分を変えること。それができないもの、つまり進化しないものは、人も会社も社会も国も亡びてゆくことをしっかりとわきまえてほしい。

幸いなことに昨年末ごろからリフォーム工事は増えつつあるので、新築住宅の着工が少なくても、リフォーム需要対応力でしっかりと利益がだせる仕組みを築こう。今年はこの分野だけは景気がいいだろう。住宅エコポイントの対象商品が増えたこともあるが、国の強力な財政出動で既存住宅の活用と生活の質を高める方向に重点が置かれているので住宅は潤う。そのためにもとにかく自信をもって「売る」ことに集中してほしい。売る商品、売るところ、売る方法を知り、そして売る気になること。協力工事店やメーカーと一心同体となって、役割分担をしながらチーム力に更に磨きをかけることが必要です。

昨今の住宅を象徴するキーワードは、「省エネ」「長寿命」と「国産材」だ。営業社員は、ビルダーサポート活動の実践を通じて、省エネや躯体の耐久性に関する知識を習得してほしい。そして「長期優良住宅」のつくり方のノウハウ、建材や設備の選び方、省エネ性能の評価ツールや住宅履歴ソフトの活用など元請会社に対する徹底したBS活動を推進してほしい。

私の社長としての使命は、事業の方向性をはっきりさせた上で、皆さんの雇用の継続と生活を最優先の課題として取組み実績をあげること。社員諸君は今村産業という舞台で自由闊達、生き生きと仕事に取組み、それぞれに期待される成果を上げ、お客様に喜んでもらうことを自らの喜びとし、皆さん自身の成長と家族の幸せを実現してください。

昨年も申し上げましたが、厳しいときならばこそ、あれこれと細かいことはいわないので、自由に、のびのびと創意工夫してやってほしい。私は諸君の力と成長を信じている。

平成23年1月6日(木)  
今村産業株式会社 社長 今村純一