賃貸マンション経営の実践報告 相続対策と資産の有効活用に・・・RC造/入居率100%の高級賃貸マンション経営

賃貸マンション経営に潜む大きな落とし穴!

賃貸アパートやマンションの経営が本当に遊休資産の有効活用や節税・相続対策になるか?危険(リスク)はどうだろうか?見込み違いの時に破綻するようなことはないだろうか?

ヘタをすれば、入居率は年々下落。老朽化で人気がなくなって、期待していた一括借上げ家賃も保証率も下がる。ローンの元本返済はむろんのこと利払いすらもままならなくなる。結局物件は売却の憂き目で、残ったのは莫大なローンの残債だけ。夢見た悠々自適の老後の生活が、こんなみじめな結果になった方が大勢おられます。

そんな不安や疑問に少しでもお役に立つ情報を提供できれば・・・との思いでこの報告書を記しました。

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名 称

竣工

特 徴

住戸数

階数

1

モンテビラ

H 8

隠れ家風の、ワンフロアに2戸のプライベート風マンション

10

6F

2

サンテデーレ

H10

採光と通風にこだわり、戸建感覚のマンション、アーチ窓が特徴

22

9F

3

ポルトドール

H16

英国田園風の赤レンガ外壁、メゾネットタイプの部屋も用意

11

5F

4

ビクトリア

H18

モダンテイストでオール電化、セキュリティ、Bフレッツ光対応

21

8F


私の父(現会長)は67才の時からこれまでにRC造の賃貸マンションを4棟新築。築後10年以上経過した現在でも、通年入居率でほぼ100%で圧倒的な入居率と競争力です。これには秘訣があります。

それは、初期段階からそれぞれの分野の専門家にプロジェクトチームの一員に入ってもらい協働調査します。立地条件、賃料設定、施設内容、不動産管理は不動産管理の専門会社。建築デザインや法令適合性等は設計事務所。事業計画と採算性の検討は会計事務所に協力してもらいます。企業でいうFS(Feasibility Study=企業化調査)です。建物の竣工後は、入居者募集と入退室管理をFSで協力してくれた不動産会社に委託します。

単純な手法ですが、その手間と苦労は大変です。しかし、この努力を厭わないことが後々後悔をしないためには最も肝心。何事も一人ではできません。でも身の回りの専門家の協力をちょっと得ることができれば、決して難しくはありません。チャレンジしてみませんか?

ポイントとなる項目を解説します。

専門家の選定と市場環境調査

一番大事なことは、その土地が立地する環境と市場の状況です。

近隣の施設(駅、学校、銀行、買物の便、通勤の手段)、人口動態、世帯数などその立地特有の状況を客観的に調べてください。競合物件の動向と分析も重要です。管理面も含め、冷静な目で自分の計画と競合物件を比較観察してください。周辺の家賃相場を調べ、空室が多ければその原因を考え、入居者のターゲットを設定し、あるいは入居の条件を緩和するなど具体的に入居者のイメージをつくってゆきます。

そのためには、周辺の事情に詳しい不動産会社に協力をお願いをするのが一番です。不動産会社にもそれぞれ得意分野があるようですが、賃貸管理業務の専門会社がお勧めです。

親しい不動産屋がいない場合は、業界に詳しい人に紹介してもらって正直に話をすることが大切。完成後の入居者募集を約束すれば、大体は協力してくれます。ちなみに、入居者の募集で不動産屋に仲介を頼むときには専任媒介契約(1社のみだが、自分でも探せる)と一般媒介契約(仲介を複数社に依頼)がありますが、当面は専任でされることをお勧めします。

事業採算性の検討

次に、その計画を推し進める上で資金面、特にキャシュフロー面での制約条件を明らかにします。

入居者のターゲットを設定して、世間相場で家賃設定をします。総建築工事費の上限は、年間家賃収入(共益費は除く)の8倍が精一杯と考えておいてください。この業界で利回りという言葉でよく説明されますが、それは(年間家賃収入)/(総建築コスト)x100%のことです。8倍なら12.5%となります。10%を下回ると維持管理やローン返済に支障がでてきます。

戸数ですが、その立地市場でどれだけの入居者が見込めるかを常識的に考えてください。多戸数で大規模なものは、大手のデベロッパーにお任せしたほうが無難です。個人で大家をする場合はリスク分散と情勢の変化対応力の面で10~20戸程度のおしゃれで瀟洒なプチ高級マンションをお勧めします。昨今の不動産不況では、多戸数によるリスクのデメリットのほうが、建築コスト低減のメリットより大きいのが普通です。

その他の制約条件は、自己資金と借入限度額、金利の動向です。ここはお付き合いのある銀行にローン相談の際にご相談ください。

それでは、一度事業採算のシュミレーションをしてみましょう。Excelで計算式を入れています。

RCchintai   姫路のRCマンション収支計算.xls

クリックでExcelファイルをダウンロードして赤字の項目を入力してください。そうすると採算が自動計算でシュミレーションできます。ファイルのコンテンツや計算式は自由に変更していただいて結構ですが、計算の結果については一切の責任は負えませんので自己責任でお願いします。

特に税制等は変更がありますので、Excel操作と税務・会計分野に詳しい専門家にご相談ください。

建物規模と設計業者選定

上記のシュミレーションで、家賃相場によってどの程度の規模(部屋数)が一番採算に合うか概算でシュミレーションを繰り返します。建物の建築費用は、構造、用途(ファミリー、ワンルーム等)、規模と基本デザイン(階高、壁量、スラブ厚等)、使用する建築資材や設備のグレードにより千差万別。大まかな一戸当たりの建築コストですが、RC造ファミリータイプで800~1200万円、プレハブで500~700万円程度を目安にしてください。

費用の概算にあたっては、建築士にご相談されるのが一番です。用途地域や建ぺい率・容積率など法令適合性の審査もしてくれます。

もし、採算性の検討が終了したら、次に設計事務所で2~3種類のデザイン案(ラフプラン)を出してもらってください。そうすると具体的なイメージがわいてきます。昼と夜、晴れと雨、夏と冬など現地訪問を繰り返し、日射と日陰、風向き、騒音、眺望、交通、周辺施設の利便性などを体感して、将来入居者が不満を感じないように未然に対策を講じてください。

イメージが固まると詳細設計に入ってもらいます。設計料の目安は、監理(設計図書の通りに施工されているかを検査するもの)料込みで通常建築費用の5~7%です。デザイン性の高いものになればなるほどこれは高くなりますので、ケースバイケースで設計士とご相談ください。

建築会社(ゼネコン、工務店)で設計施工してもらうと設計料の分だけは割安になりますが、プレハブ式アパートや木造住宅とは違って、RC造の場合は設計・監理と施工の利害相反が大きいので別々の業者に発注されるのをお勧めします。

安全性と機能性・快適度の面でのアドバイス

建物の構造(耐震等)や意匠(デザイン)面は私の専門分野でないのでここでは説明しません。私が専門家として注意してほしいのは、快適性と安全性・機能性を大きく左右する住宅設備の選定と断熱性能です。入居後に負担する熱エネルギーコスト(電気・ガス代)が心配なので、入居希望者の選別眼も厳しくなってきています。最近では電気代の安いエコキュート式の賃貸マンションもあるようです。ガス給湯器の場合でも、高効率で省エネタイプのエコジョーズを採用してください。初期費用はさほど余分にかかりませんが、ガスの使用量は15%も削減できますので、入居者へのPRにもなります。

ここでは賃貸マンションで入居者に人気の住宅設備をご案内します。いずれも設置には多額の設備投資が発生しますので、入居者のターゲットがファミリーか単身者かによって個別にしっかりと優先順位をつけて、優先度の高いものから採用して、予算の範囲内に収めるよう工夫してください。
  1. システムキッチン(対面式、IHヒーター)
  2. ユニットバス(保温浴室・浴槽、換気乾燥暖房機能付、サーモ水栓)
  3. 洗面ドレッサー
  4. 追焚式給湯器(ガス・電気温水器・エコキュート)
  5. オール電化住宅
  6. テレビドアホン、セキュリティ監視カメラ
  7. オートロック式エントランス
  8. ブロードバンド・BS/CS受信(CATV)
  9. 床暖房

最近は賃貸の電化マンションが流行しています。ガスのファンには敬遠されますが、室内の汚れが少ないので圧倒的に根強い人気です。熱源でガスと電気の併用は無駄ですので避けてください。父の場合も直近の物件(ビクトリア)はオール電化マンションにしました。

断熱性能について一言。マンションの場合、省エネと結露防止のためにも外壁と窓の断熱化が重要です。窓は最近はコストダウンで「断熱サッシ+ペアガラス」が普及してきましたので、無条件に採用してください。外壁の断熱方式(工法)には外断熱と内断熱があります。外断熱が優れている、といった宣伝がよくありますが優劣の問題ではありません。いずれの方式も正しい施工方法であれば特に問題はありませんが、RC造の外断熱で施工している例は比較的少数です。

階下への防音もよくクレームの対象に上ります。先ずはスラブ厚で最低20cmは確保したいところ。フローリングは防音タイプのものにしてください。最上階の天井裏はグラスウールを敷き詰めて、断熱と防音も兼ねるのがお勧めです。

通風と採光面での配慮も大切です。外壁面に三角窓や凹凸面をつくると問題解決できることがあります。建築コスト面では壁量増と窓サッシで割高となりますが、外観デザインにも変化があって瀟洒な感じにすることができます。

エアコンを設置するか、入居者の持込にするかはケースバイケースです。その地域の市場状況で判断してください。いずれの場合も、動線の妨げにならないところに室内機と室外機の設置位置を確保してください。配管用の壁貫通スリーブも予め用意してください。うっかりしていると後から壁に穴を開けるなんてことになってしまいますが、設計変更などでやむを得ないケースを除けば、壁強度の低下をきたしますのでできる限り避けてください。

間取り面では、オーナーの好みより優先すべきは入居者の好みトレンドです。これは不動産屋さんがよくしってますので、相談してください。ターゲットにした入居者像によって部屋数が多い方がいいのか、大きなリビングがいいのかが決まります。

建築業者の選定

施工業者を選定の選定にあたっては、RC造の場合は品質面を考えるとやはり実績が大切な要素になってきます。RC造の施工には木造とは異なる経験とスタッフ、外注先の専門工事会社の質とチームワークを必要とするからです。工事の途中で元請会社が倒産すると大変ですので、財務面での調査も怠りないようにしてください。地元での評判と建築資材の納入会社や設計事務所で聞くのが一番でしょう。

選定の方法には、
  1. 相見積り
  2. 入札
  3. 特命

などがありますが、一長一短。人には様々なつきあいや顔がありますので、その中で最も相応しい方法を選別してください。提案内容の分析と評価は設計事務所の仕事です。予算に合わせるための仕様変更にも対応してくれます。見積もりは通常無料ですが、建築会社が設計図書に基づいて見積書を提出するには、積算という手間のかかる作業つまり費用がかかります。従い、受注できなかった会社へは、論外のものは別としても幾ばくかの謝礼金を支払っておくといいでしょう。

最近はCM(コンストラクション・マネジメント)方式を提案する設計事務所もあります。通常建築工事は、元請会社が一括受注の上、個々の専門工事は下請業者に外注します。この場合、下請会社で手抜き工事があっても施工責任は元請にあります。CM方式は工事監理も含めオーナーと専門工事会社とが直接契約する形式をとり、分離発注方式とも呼ばれています。確かに、元請の中間マージンを省くことができますので一見原価低減の効果がありますが、普通なら元請が負うリスク(工程管理、安全管理、瑕疵担保責任)をオーナーが負担せねばなりません。アメリカでは一般的ですが、日本では馴染みがなく建築によっぽど詳しい方でないと処理しきれないトラブルに巻き込まれることがありますので、私は勧めしていません。

尚、CM方式の建物住戸で法定の瑕疵担保保険を付保する際は、手続きが複雑です。ご注意ください。

建築工事中のオーナーの役割

地鎮祭や上棟式、竣工式など祭式に関することは、神主さんや参考の本がたくさんありますからここではふれません。このほかに、建築過程でオーナーとして決定しなければならないことやしなければならないことがいくつかあります。

一つ目は現場での現場検査です。設計事務所が監理業務の一環で、建築過程の重要ポイントで検査に入ります。工事現場で安全面の問題もありますので、設計士はあまり薦めないでしょうが、差支えのない範囲で立ち会ってください。特に、基礎の配筋とコンクリートの打設前後、各階層のスラブ打設時が大切です。建築の素人が見ても分からないことが多いのですが、疑問に感じたことは大いに質問をしてください。細かいとかうるさい人だと思われても、一向に気にしなくても構いません。素人にきちんとわかり易く説明できるのがプロたる所以です。現場に適度の緊張感を与え、良質な施工をもたらすことになります。夏の暑い時期、たまには差し入れするのもいいでしょう。

内装・外装工事にかかるようになると俄かに忙しくなります。設計の段階では、採用する建材の品目までは通常決まっていません。外壁、屋根、内装(クロスやフローリング)など意匠担当者がサンプロを提示してくれますので、好みに応じて、同等グレード内である程度の幅のなかから選択をしてください。選択に迷うことがありますが、そんな時には自分の好みも伝えた上で、素直にアドバイスを求めるようにすればいいでしょう。自分の好みを強く主張しすぎると、相手も遠慮してお客様に迎合してしまいがちです。あんまり我を強くすると全体のバランスや統一感を損なってしまいますのでご注意ください。

竣工、そして入居者募集

入居者募集にあたっては、家賃設定が当初のままでいいかを念入りに確認してください。場合によっては、市場環境の悪化で家賃を下げないと入居者募集がスムーズにゆかないケースも想定しておく必要があります。厳しい決心を必要としますが、希望的観測で市場を読み誤ると、機会逸失をきたし結局ロスを拡大してしまいます。

建物が完成すると、いよいよ不動産会社に入居者募集を委託するわけですが、今は貸室が供給過多の時代。募集する側により有利な条件を提示して、優先的に入居希望者を廻してくれるようにした方が結局は得です。専任媒介契約で委託すると、広告媒体に掲載してくれますのでより短時間で空室を解消できます。つ
 
建物の完成時期についてですが、やはり人が動くのは人事異動が多い2~3月。この時期に完成するのが空室期間を最短に抑えることができるのでベスト。些細なことのように考えがちですが、キャシュフローを考えると大きな差が生じます。建築計画を立てる際には、こんなことも考えておいてください。

維持管理はなるべく早めに

建物にメンテナンス(維持管理)はつきものです。特に機械や設備は消耗しますので、定期的なメンテナンスと修繕が必要です。

法定では昇降機(エレベーター)と貯水槽、それに消火設備の定期点検と行政への報告義務があります。資格取得者(消防設備士)をもつビル管理会社やエレベータの保守会社が手続きの代行をしてくれますので、そちらに頼んでください。ほとんどの会社が機械保守といって、故障や不具合が発生する前に未然の対応をするサービスを提供しています。場合によっては、最初から異常信号を発信する機能を持った設備を導入しておかれる方が経済的なこともあります。

特に水道(受水槽、高架水槽)は、ポンプの故障などで緊急を要することが多いので、満減水を知らせるセンサー付の設備で対応されることをお勧めします。

他には立体駐車場や自動ドア、オートロック、ドアホン、セキュリティシステムなどの機械設備が点検・保守を必要とするものですが、故障の場合でも緊急対応ができるように連絡先などを事前に入居者に知らせくれるように不動産管理業者頼んでおいてください。

室内では、北側の押入れで冬場よく結露が発生します。新築当初はコンクリート壁内の水蒸気で結露した、ということも考えられなくはありませんが、ほとんどは生活様式か換気不足に起因します。やっかいなのは、その原因特定が非常に困難であること。夜帰ってきて寝るだけの単身者に「あなたの生活パターンが悪い」といっても仕方がありません。こんな時、私が使っている手法は「結露診断」です。

結露診断器(室温/室内相対湿度から空気中の水蒸気量を計算して、内壁表面温度における飽和水蒸気量を超えているかどうかを計測するもの)で簡単に判断できます。室内の数ヶ所と室外の相対湿度を計測して、どこに問題があるのかを調査します。

結露発生のメカニズムは、多量の水蒸気を含む暖かい空気(ガスファンヒーターなど)が移動して、外壁に接する冷たい内壁面にぶつかったとき、飽和水蒸気量を超える水蒸気が内壁面に結露します。従い、結露を解消するには、換気で相対湿度を下げてやるか、あるいは内壁の表面温度が下がらないように断熱材でピタッとカバーするかです。換気による方法では、押入れならスノコが効果的です。タンス裏なら、少し多めのスキマを開けることです。

水蒸気を大量に発生させる暖房器や加湿器を使用していないかどうか?換気量は適切か?がポイントです。法令によって、新築住宅には24時間換気が義務化されていますが、最近の住宅は高気密化されていますので、電気代が惜しんで換気扇のスイッチをオフにするとたちまち室内の湿度が上昇します。又、自動吸気式の吸気口では、取付や使用方法が不適切だと必要な換気量(特に外気の吸気)が確保できずに結露することもよくあります。キッチンのレンジを点けた時の負圧を感知して、自動的に吸気孔が開くタイプの換気口が閉じたままでうまく作動していないケースもありました。

コンサルティングをご希望の方へ

当サイトにお越しいただき、ここまで読んでくださった方へのお礼も兼ねて当社が賃貸マンションやテナントビル(今村ビル)で起用する専門分野のスタッフをご紹介します。

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エステートリード

建築設計事務所

 プロジェクトチーム/設計・監理

小野設計

会計事務所

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宮下総合会計事務所

セキュリティ

 入退室管理、エレベータ不停止階、通用口スケジュール運用

SECOM

ビル管理

 設備監視、エレベーター、保守点検

三菱テクノサービス

清掃

 日常・定期清掃、法定点検・報告書作成

 大健


私の個人的な体験をベースにした話ばかりで恐縮ですが、近隣の方であればいつでも無料でご相談に応じます。専門家のご紹介もいたしますので、ご遠慮なくコンタクトください。

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